| | | | 題名: 
   今晩は。   
 投稿者:  黒田(温泉)    投稿日:2025/10/31(Fri) 21:43 No 18857 |  |  |  | 
 | 
 
|  | | fumiko様 
 今晩は。
 松井久子の小説『つがいをいきる』を読みました!
 89歳と76歳の男女が人生の終盤に再婚し、2年経過した今までに体験した日々の生活を描いた物語です。
 この作品は、出会って間もない二人が、お互いの長年の習慣や生活様式を尊重し合い、偽りや我慢のない、真実の夫婦愛を築いていく姿を温かく描いています。
 
 長い人生で培ってきた生活習慣の違いを尊重し、お互いの「個」を認め合う姿が描かれています。
 朝起きると夫がゴミ出しして、夫が朝ご飯を作り、妻はその朝ご飯を有難く頂く。
 この習慣は、夫が先妻との生活からずっーとやって来たことの延長でです。
 妻は、先夫とは横暴な彼の性格が嫌で分かれて以来、40年間一人で過ごしてきたので、先夫と全く性格の違う夫を尊重して、夫の優して面は感謝し、神経質な面には目をつむることが夫婦がうまくいくコツだと思っています。
 阿吽の呼吸で互いに支え合う様子が丁寧に描写されています。
 偽りや我慢、諦めではなく、人生の最終章で見つけた真実の夫婦愛の形の一つがあります。
 
 91歳になった夫と、78歳の妻は、ささいなことで対立した夫の娘夫婦が同居していた家を出て行き、最愛の一人の孫娘はその後結婚したと「娘のFacebook」の書き込みで知りました。
 
 二人の老夫婦は、あと10年は一緒に「つがいで生きる」のだからと、4階建ての古くて大きすぎる家を売却して、こじんまりしたマンションに転居するための下見をするのでした!
 
 老いた二人にとっての「幸福な老いの日々」とは、「幸せな祖父母」になることではなく、互いを「個」として認め合い、労りあい、「礼儀と思いやりを持って支え合う日々」のことでした!
 |  |   | 
 |  | 
 | 
 |